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ヴィクトール・フランクルの「絶望=苦悩ー意味」という公式

毎週楽しみにしているNHK総合「爆笑問題のニッポンの教養」。
今夜は、目が見えない、耳が聞こえない東大教授・福島智先生が、爆笑問題のマシンガントークを「指点字」で受け止め、とても興味深い知のバトルが生まれました。

福島先生の専門は「障害学」。これまで医療・福祉・教育の視点で語られてきた課題を、社会や文化という面から捉え直していくという新しい学問分野です。
福島先生によると、障害とは近代になって生まれた概念なのだそうです。産業革命が切っ掛けとなり、社会は大量生産を可能にする均質な労働力を求めました。
それは一定程度の労働に耐えうる身体条件を備えた均質な労働者を必要とする社会でもあったわけだそうです。そこからこぼれ落ちる生産能力の低い人間を “障害者”とひとくくりにしたのだと福島先生は主張します。

また福島先生は、幸・不幸の捉え方について(私にも理解できる)公式を示して説明してくださいました。

ヴィクトール・フランクルの公式

  • 絶望=苦悩ー意味
  • 絶望+意味=苦悩

アウシュビッツ収容所の経験から導きだした公式は、「意味の無い苦悩こそが絶望である」と捉えることだと説かれました。誰しも人生が自分の都合のいい様にいかないことを「不幸(絶望)」と考えてしまいがちですが、その中に意味を見出せばそれは一瞬の状態でしかないということだそうです。

二日つづけてバリアフリーからユニバーサルデザイン、アクセシブルデザイン、そしてノーマライゼーションまで、日頃接点が少ない分野の話が伺えて本当に有意義でした。

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ファシリテーター吉崎 2009年6月11日(木)

燕市のMさまよりメールでコメントいただきましたので、転載させていただきます。

フランクルの公式。たしかにそうかもしれません。しかし、この公式からは、明るい未来が見えてきませんね。アウシュビッツ収容所のなかで、明日死ぬかもしれないぎりぎりの状況での「意味」なのかもしませんね。
(意思でなく「意味」ですね。)
右辺の「意味」を左辺へ移動する式の展開は、価値観を違う角度から見るには良いと思います。面白いです。

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