- 2009年5月9日(土)
- ヨシザキのつぶやき
定期購読している日経ビジネスオンライン5/8付メルマガにとても興味深い記事がありました。
ピンクリボンフェスティルのプロデューサー中西知子氏に対して、日本においてキシリトール関連の市場をつくった藤田康人氏が「ソーシャルキャンペーン〜成功の原動力〜」について対談したものです。
「日本一のNPOのまち」創造を目指し活動する認定NPO法人くびき野NPOサポートセンター(新潟県上越市)に理事として関わっているファシリテーター吉崎としては、非常に興味深い気づきをもらいましたのでいくつか紹介させていただきます。
ピンクリボンキャンペーンが動き出した背景
- アメリカでピンクリボンキャンペーンに取組んでいる外資系企業が日本でのCSR(企業の社会的責任)活動として始めようとする動き
- 日本の企業がCSR活動に注目し始めた
- たくさんの乳がん専門医が危機意識をもち、啓発活動を担うNPO法人を立ち上げた
ソーシャルキャンペーンの第1ステージ(認知と理解)
- ビジョンづくり 賛同する企業と一緒にビジョン「乳がんの早期発見、早期診断、早期治療の大切さを伝える」を作成
- (受け取りやすく)伝える活動 「乳がん撲滅」といったネガティブな言葉の印象をポジティブなメッセージに変えるべく、女性が集まる街や大規模商業施設(丸ビルや六本木ヒルズなど)を舞台にしたイベントの開催
- 更に訴求させるための広報活動 日本対がん協会が実施主体となり、公共広告機構(AC)のTVスポットを利用したCMを展開
ソーシャルキャンペーンの第2ステージ(本来目標達成に向けた行動への誘い)
- ビジョンづくり ステージ1で「認知、理解」した人が、「実際に検診に行く(早期発見、早期診断、早期治療)」という行動に移してもらうための戦略づくり
- 行政との連携 2010年までに全国に46支部をもつ「日本対がん協会」へ事務局を移し、地方自治体との連携を強化することで、実施主体の公共的イメージアップと検診率アップを狙う
私の気づき
- ソーシャルキャンペーン成功のためには、「情報の信頼性」と「コンテンツの価値」が何よりも重要である 初期段階での賛同者が集まりやすくなる
- 賛同者とともに明確なビジョンを作成し、ビジョン達成に向けたプランニング、実行するための組織体制をつくる
- 活動が軌道に乗ってきたら、より多様でたくさんのステークホルダーから関わってもらうため、公共性の高い第三者機関的な事務局をつくる
自分では良いこと、すばらしいことだと信じて活動していても、他人にはその思いはなかなか伝わりません。
ましてや社会的な運動にしていくことなど大変なことです。
しかし、この記事を読み終え勇気が湧いてきました。
カチラボの理念も「伝わる」ように努力していきたいと思いました。
日経ビジネスONLINE
ピンクリボンを成功させた”巻き込む”キャンペーンの記事へのリンク
- 次の記事: 公開審査会が開催されました
- 前の記事: ワールドカフェ形式会議