- 2010年7月10日(土)
- ヨシザキのつぶやき
ファシリテーター吉崎は音楽を聴くのが大好きです。
特にライブ感あふれるコンサートであれば、ジャンルを問わず毎日でも行きたいくらいです。
七夕の夜、妙高市文化ホール(HPはこちらから)のホワイエで開催された「One Coin Concert けやきの森の音楽館 ピアノ三重奏コンサート」は、近年のベスト3に入る感動体験でした。
そもそも「ピアノ三重奏」が聴きたかった…というよりは、勝手に応援させていただいているヴァイオリニストの牧田由起さんの「今」の演奏が聴きたくて足を運びました。
なぜなら「One Coin Concert けやきの森の音楽館」というシリーズは、気軽に音楽を楽しむことが目的なので、演奏者と聴衆がとても近く、アットホームな雰囲気のコンサートだからです。
ホワイエというホールのロビーにあたる広いスペースに仮設ステージをつくり、周りに椅子を配置します。そうやって創られた場は、演奏者の息づかいやアイコンタクトがわかるくらいの近さのため、演奏者のエネルギーがバンバン伝わってくるのです。
では、このコンサートでファシリテーター吉崎が感動したことを列挙してみましょう。
- 若く、そして才能あふれる3人の演奏家がとても真摯に演奏してくれたこと。その思いは音に現れてました。
- ピアノ三重奏という編成の素晴らしさを体感できたこと。とてもシンプルですが、それぞれの持ち味をあますところなく感じることができる編成だと思います。
- プログラムの多様さとそれぞれの曲目の素晴らしさに感謝。 特にピアソラの3曲とメンデルスゾーンのピアノ三重奏第一番は本当に素晴らしかったです。
- ヴァイオリニスト牧田由起さんの「今ここにある」演奏が聴けたこと。 梅雨時のちょっとウエットで、メランコリックな音色がすばらしかったです。アヴェ・マリア、愛の挨拶、チャルダッシュとも金子陽子さんや片野大輔さんとのハーモニーがシナジー効果を生み出し、牧田由起さんの音の輪郭が輝いておりました。
- めったに体験できない演奏中のアクシデントを目の当たりにしたこと。ピアノ三重奏曲第1番、第4楽章で片野大輔さんの弓が演奏中に突然破損してしまい、演奏が一時中断しました。片野さんは急遽楽屋まで替わりの弓を取りに行ったのです。もちろんやり直しとなった第4楽章は3人とも気力を振り絞った凄まじい演奏でした。圧巻です!
1986年の「タングルウッドの奇跡」と呼ばれている五嶋みどりさんのアクシデントを思い出しました。そういえば、あのアクシデントも7月だったと思います。
One Coin Concert けやきの森の音楽館 ピアノ三重奏コンサート
ヴァイオリン:牧田由起 、 チェロ:片野大輔 、 ピアノ:金子陽子〜ピアノ三重奏〜
- アヴェ・マリア /J.S Bach・C.F.Gounod
〜チェロ独奏〜
- 組曲「動物の謝肉祭」より”白鳥”/C.C.Saint-Saens
- リベルタンゴ/A.Piazzolla
〜ヴァイオリン独奏〜
- 愛の挨拶/Sir E.W.Elger
- チャールダッシュ/V.Monti
〜ピアノ三重奏〜
- 「ブエノスアイレスの四季」より”秋””冬”/A.Piazzolla
- ボレロ/J-M.Ravel
休憩
- ピアノ三重奏曲 第1番 二短調 Op.49/F.Mendelssohn
- 第1楽章 アレグロ・モルト・アジタート
- 第2楽章 アンダンテ・コン・モート・トランクィロ
- 第3楽章 スケルツォ・レッジェーロ・エ・ヴィヴァーチェ
- 第4楽章 フィナーレ・アレグロ・アッサイ・アパッショナート
アンコール
〜ピアノ三重奏〜
- 「涙そうそう」
- 「七夕」
3人の若き演奏家の今後に幸多からんことをお祈り致します。またの機会を楽しみにしております。