- 2010年1月3日(日)
- ヨシザキのつぶやき
新年あけましておめでとうございます。
今年もどうぞ宜しくお願い致します。
お笑い番組ばかりが目立つ新春特番でありますが、「第86回東京箱根間往復大学駅伝競走」(詳しくはこちらから)とNHKスペシャル「ふしぎがり〜まどみちお百歳の詩〜」(詳しくはこちらから)には心が洗われました。
中でも百歳を迎えた詩人・まどみちおさんの日常を追ったNHKスペシャルは、先生の衰えることを知らない瑞々しい感性を、詩と創作のエピソードを織り交ぜながら紹介する、すばらしい番組でした。
まどみちおさんはご自身を「ふしぎがり」といい、日課の散歩では木々のざわめき、陽の光、虫たちの営みや水面をゆらす魚の動き等々、森羅万象に興味をもたれ、感じたことはすぐ「言葉」にされます。
知らない人がいないであろう童謡「ぞうさん」や「やぎさんゆうびん」、「ふしぎなポケット」、「いちねんせいになったら」の作詞者であるまどみちおさんを、詩人の谷川俊太郎さんは「顕微鏡の目と望遠鏡の目をもつ詩人」と称していました。引き合いに出したのはイギリスの詩人、ウィリアム・ブレイクの以下の詩でした。
一粒の砂に 一つの世界を見 一輪の野の花に 一つの天国を見 掌(てのひら)に無限を乗せ 一時(ひととき)のうちに永遠を感じる。ウィリアム・ブレイク
“To see a world in a grain of sand. And a heaven in a wild flower, Hold infinity in the palm of your hand. And eternity in an hour.” from “Heaven in a wild flower”
まどみちおさんの全ての創作に貫かれているものは「いのちの尊さへの礼参」であり、「いまここに在ることへの全肯定」であると感じました。そんな思いは、童謡「ぞうさん」に関するコメントにあふれていました。
動物の中で、象は鼻が長いから変な動物だって思われるかもしれない。でも変じゃないんだよって、母さんと一緒だからって。お母さん大好きだよって。象が象として生かされている。なんとすばらしいことか。
番組の後半では「れんしゅう」という詩をもとに、私たち後輩へのエールともとれる言葉を送ってくださいました。「ぼくは夕日を見るのが好きなんです。夕日は、今日という日の死なんですよ。ぼくらがぼくらの死を迎える日に、慌てふためかないように天が与えてくださった練習なんです。」と。
新年の幕開けにタスキを繋ぐ勝負に生命の躍動、あこがれを感じ、百歳の詩人の言葉に今ここに在ることへ自負と希望を感じました。今年一年間、この思いを大切に日々過ごして参りたいと思います。
皆様にとってもすばらしい一年でありますように。
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- なほわん 2013年10月1日(火)
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こんにちは。
私は宮崎あおいさんのファンの者です。宮崎あおいさんが携わっている作品を調べているうちにこちらに参りました。よろしければ私のブログでこちらのページを紹介させていただいてもよろしいでしょうか?
ブログ仲間さんとも宮崎あおいさんがナレーターとしての素晴らしさを語っているのですが、この作品はあまり知られていないものですから。どうかよろしくお願いいたします。
- ファシリテーター吉崎 2013年10月1日(火)
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なほわんさん
コメントありがとうございます。宮崎あおいさんがナレーションをされていたことをすっかり忘れておりました。確かに宮崎さんの声はいいですねぇ。
私のブログでよければ、どうぞご紹介ください。宜しくお願いいたします。